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帰国—日本で家を借りる—

遂に帰国しました。

帰国してみると日本で部屋を借りるのが如何に大変なことか良く分かりました。

 

 Marseille で部屋を借りた時は事前にネットで必要な手続きを全て終えておいて渡仏した時には不動産屋の店先でパスポートとビザを見せ、幾つかの書類に署名し、火災保険を(これもネットで)契約して即日で入居出来ました。ところが日本ではそうはいきません。

 

先ず、ネットで全ての手続きを済ますことは出来ません。ネットで物件を探して目星を付け不動産屋にメールで連絡を取ることは出来ますが、そこまでです。契約の為の手続きを全てネットで済ますことは出来ません。また、公団住宅はネットで予約をしておくことだけで来ます。

 

更に色々な書類を準備しなければいけません。日本で部屋を借りるには現住所の住民票が必要です。しかし、当然フランスには住民票なんて無いので代わりの書類を用意する必要があります。これには日本を離れる時に住民票を抜いた記録の記された住民票の除票とフランスでの在留証明書を持って変えることが出来ます。除票の方は日本に帰ってから市役所や区役所で取れますが問題は在留証明書の方です。これは帰国前に日本大使館や領事館で取っておく訳ですが、これを取るにもまた必要な書類があります。一つ目はフランス滞在許可証、二つ目は フランスでの居住開始日が確認できる書類(住宅の賃貸または売買契約書など)の原本でこれらは当然持っている訳ですが、三つ目になんと戸籍謄本が要るではないですか。今回は、パスポートを盗まれた時等に再発行をしてもらえる様に念のために戸籍謄本を一部持って来ていたので助かりましたが、事前に知らなかったので危うく立ち往生するところでした。

公団住宅を借りる場合には所得の証明も必要なのですが、普段使える源泉徴収票が今回は役に立ちません。長期で日本を離れると所得税を日本で課税されなくなるので課税所得が極端に少なくなり公団の所得基準を満たしません。これには公団指定の様式に従って勤務先に支払い予定の給与を証明してもらわなくてはなりません。この書類も正式な申し込み時に提出しなければならないので事前に用意しておかなければならないので十分な準備期間が必要です。

これだけの書類を提出して申し込みをした後で審査等が行われてその後契約となるので、実際に入居出来るのは帰国して申し込みをしてから一週間程度は待たなければいけません。その間はホテル暮らして「住所不定」となってしまいます。保証人が必要な物件を借りる場合は更に保証人と連絡を取る時間(郵送で必要な書類をやり取りする)が必要になるので入居までにかかる期間は更に伸びてしまいます。

 

このようにフランスで部屋を借りる場合に比べて日本で部屋を借りるのは圧倒的に面倒な作業であることを実感しました。